岡山県下で最も高い後山は、奈良県の大峯山と並ぶ修験道の開祖といわれる役行者が後山に入り、修験の道を開いたという伝説が残っています。その後、健長年間(1249~1255)に僧徹雲法印が道仙寺を開いてから、後山における修験道は次第に発展を積み重ね、15世紀には多くの山伏が道仙寺と周辺の十二坊に参詣しました。江戸時代末期の安政2年(1855)に、現在の奥の院にあたる行者本堂が再建されると、参道は奥の院を目指す多くの修験者で賑わいを見せました。そして、奥の院は今も「女人禁制」の掟を守り続けています。
後山では毎年4月18日に山開きがおこなわれ、11月7日をもって山を閉めます。9月7日と8日には奥の院と護摩堂で紫燈大護摩法要が盛大に行われ、一帯は全国から訪れる多くの修験者たちの祈りに包まれます。
《最寄駅》智頭急行 大原駅
《アクセス》智頭急行 大原駅からタクシー20分